PR

副業禁止は法律的にOKなのか?就業規則との関係を解説!

副業禁止は法律的にOKなのか?就業規則との関係を解説!のトップ画像 副業・複業

政府も副業の奨励を推進するなか、副業を検討されている方も多いかもしれません。しかしながら、副業をOKとする企業が増えている一方で、就業規則で労働時間外の副業・兼業を制限する会社も多いのが現状です。また、公務員の副業は法律で禁止されてますが、民間企業において制限は法律的に許されるものなのでしょうか?副業を取り巻く現状についてご紹介します。

副業禁止の法律はあるの?

会社員の副業は法律的にOK

結論、民間企業における従業員の副業・兼業を制限する法律は存在しません。昔の「モデル就業規則」にある副業禁止規定に則って、多くの企業が就業規則に副業禁止を謳ってきたに過ぎません。現在では就労形態の多様化に伴い、近年に厚生労働省が作成した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」によって、「モデル就業規則」から副業禁止規定が削除され、副業・兼業を促進する動きが活発化しています。

公務員の副業は法律で制限されている

公務員の副業は「国家公務員法」「地方公務員法」によって制限されています。

国家公務員法第103条では、国家公務員の営利企業との兼業を制限しています。また、非営利企業との兼業については任命権者の許可が必要です。

地方公務員については、地方公務員法第38条で兼業が制限されています。公務員は「国民の奉仕者」という側面があり、これと営利追及企業との立場は相容れないものだからです。更に、公務員の兼業を制限する根拠として以下の3原則が公務員法に示されています。

  • 信用失墜行為の禁止
  • 守秘義務
  • 職務専念の義務

これらの法律により、公務員の兼業・副業は制限されているのです。

会社で副業が容認されない理由とは?

厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の策定により2018年は「副業元年」と言われています。しかし、多くの企業では依然として副業禁止が謳われています。副業が容認されないのはいったい何故なのでしょうか?

その理由について解説します。

  • 理由1:職務専念の観点
    副業を容認すると従業員のワークバランスが崩れ、本業に支障が出る可能性があります。
  • 理由2:情報漏洩
    本業務上の機密情報が副業を通して競合他社に漏洩してしまう可能性があります。
  • 理由3:労働時間の管理・把握
    副業での労働時間の把握が難しく、本業でのワークバランス管理が難しくなります。

副業解禁のメリット・デメリット

一見メリットの多い「副業」ですが、見えにくいデメリットが存在するのも確かです。

副業のメリットとデメリットについてご紹介します。

副業のメリット

所得が向上しより豊かな人生設計を可能にできます。また、スキルアップやモチベーションのUPにも繋がるため、本業にも良い影響が期待できます。

終身雇用の崩壊、経済状況の不安定な現代において、収入源を複数用意しておくことはリスクマネジメントにも繋がる大切なことです。

副業のデメリット

副業を行うことで余剰時間が少なり本業への影響が懸念されます。また、労働時間が増えることで、健康を害する恐れもあります。労災が起きた場合も責任の所在がはっきりしない可能性があります。

会社側としては、情報漏洩や人材流出のリスクを抱えることにもなります。

副業は確定申告も必要です

副業で複数の会社から給与所得を得ている場合は、年度末に「確定申告」を行う必要があります。これは、給与から源泉徴収されている所得税の過不足を清算する「年末調整」が、1人1社でしか受けられないためです。確定申告の要否は、副業での所得が20万円を超えるかが基準となります。

まとめ:副業をする前は就業規則を確認しましょう

会社員の副業には制限する法的な根拠はありません。一方、公務員の副業は法律で制限されています。従来の「モデル就業規則」の名残で、就業規則で副業を禁止している企業も多く存在します。副業禁止規定のある企業の従業員が副業を行った場合、会社から何らかのペナルティーを課せられる可能性もあります。これから副業を考えている方は、必ず就業規則をよく確認するようにしましょう。

タイトルとURLをコピーしました